赤坂編『東北学(Vol. 3)』
……そうだとすれば、それを一瞬にせよ見るためには、フィクションこそが真実であるような世界こそが、特別なフィルターのようにして、必要だったのではなかったのか。
赤坂憲雄編著(2000)『東北学(Vol. 3)――(総特集)狩猟文化の系譜』東北芸術工科大学文化研究センター、364頁。堀浩哉の文章にて。プロレス。
明石『自治体エスノグラフィー』
……そして、誰かが仕事を肩代わりするのは良いが、張り切りすぎて自分たちの仕事に跳ね帰ってくるようなことは、やりすぎだから困るというのが係の中での暗黙の了解事項だった。
明石照久(2002)『自治体エスノグラフィー――地方自治体における組織変容と新たな職員像』信山社出版、120頁。著者色濃いかな。
秋山ほか『アマガエルのひみつ』
夏の日中のアマガエルは、だいたい前足を腹の下に入れて背中を丸め、じっとしている。……
秋山幸也(文)/松橋利光(写真)(2004)『アマガエルのひみつ』山と溪谷社、66頁。適度に愛。
足立『職業としての公務員』
……近代の自由主義的民主政治というものは、民主的とよばれる一連の手続、方法、形式を信頼し、そのような民主的な手続や形式をふむならば、全国民の意志と合致する公共善や公共の福祉がおのずから顕現してくるという信念や擬制のうえに成立している……。
足立忠夫(1978)『職業としての公務員――その生理と病理』公務職員研修協会、136頁。茶目っ気も。
荒木編『在野研究ビギナーズ』
……自分がやってきたことを不自由な物質に託すことで、研究上のケジメがつく……
荒木優太編著(2019)『在野研究ビギナーズ――勝手にはじめる研究生活』明石書店、174-175頁。在野をこえて?
アリストテレス『ニコマコス倫理学』
……まことに、真の意味における善きひと・賢慮のひとは、われわれは思うのであるが、いかなる運命をも見事に堪え忍び、与えられたものをもととして常に最もうるわしきを行うものなのであって、それはあたかも、よき将軍は手許にある軍隊を用兵上最もたくみに使用するし、また靴工は与えられた皮革から最もうるわしい靴をこしらえ、他の工人たちもすべてそうであるのと一般である。……
アリストテレス(1971,73)『ニコマコス倫理学 上』『下』岩波文庫(高田三郎訳)、『上』の45頁。「われ悩めば足」りたいが(『下』の146頁)。
イーグルトン『美のイデオロギー』
……そしてこのことは、もしそれがなければなんの気なしに接近していたかもしれない自己目的主義の教義に慎重に対処しなければならない理由のひとつとなるだろう。
イーグルトン、T(1996)『美のイデオロギー』紀伊國屋書店(鈴木聡・藤巻明・新井潤美・後藤和彦訳)、570頁。委ねられたり。
飯島編『環境社会学』
とくに非倫理的ということもない「通常の個人」が、社会的に「構造化された選択肢」に取り囲まれ、それをとおして、ほとんど無自覚的に環境負荷の増大過程に加担している。
飯島伸子編著(1993)『環境社会学』有斐閣、70頁。船橋晴俊の文章にて。編者が示し。
池上編『現代財政を学ぶ』
……「べき」を含む命題が徹底して削ぎ落とされ、「である」を含む命題だけを科学的に意味があるものとしてとらえ、ポパー的な意味での……
池上岳彦編著(2015)『現代財政を学ぶ』有斐閣、29頁。赤石孝次の文章にて。9章谷が好み。
池田『野生鳥獣と人間生活』
……イノシシの駆除の記録的な例は、対馬で元禄13年(1700年)から宝永6年(1709年)の10年間で完全に捕り尽くした著名な事実がある。……
池田真次郎(1971)『野生鳥獣と人間生活――自然保護の理論と実際』インパルス、262頁。事例は豊富。
石沢『貝に続く場所にて』
……私がその言葉に感情を添える時、その言葉を身に刻んで暮らし、そしてあの水の壁を目の当たりにした人にとっては、感傷で距離を測り間違えていると映るのではないだろうか。……
石沢麻依(2021)『貝に続く場所にて』講談社、41頁。旅する本屋さんから。
石牟礼『苦界浄土』
そのような様子の子どもたちをみるのは、自分たちの死後、この子がどうなるか、と考えざるをえない親たちにとってはいかにもいじらしく、お互いに今はまだ生きていて抱きあっているという束の間の交感は束の間の慰藉であるのにちがいなく、専用バスの中は、そのような肉親の情愛がひしひしと切なく、「しのぶちゃん」のご自慢の花帽子が、窓から入る風にふわりと浮きあがり……
石牟礼道子(1969)『苦海浄土――わが水俣病』講談社、18頁。込められた。
伊勢田『動物からの倫理学入門』
また、幸福が大事だということは(略)誰も否定しないにせよ、幸福だけが大事だと言われると、とたんにそれと矛盾するさまざまな直観がうずきだすことになる。……
伊勢田哲治(2008)『動物からの倫理学入門』名古屋大学出版会、314頁。題名通り○
市川『環境学』
……たとえば、私がヨウ素一三一など人工放射性核種の生体内濃縮による体内被爆を問題にしていたのに、それには一言も触れず、体外被爆に相当するにすぎない空間線量が「線量目標値以下であった」と、問題をすり替えていた。……
市川定夫(1993)『環境学――遺伝子破壊から地球規模の環境破壊まで』藤原書店、223頁。原子力談に価値。
井筒『イスラーム生誕』
「アブド」(‛abd)という言葉を日本語に移すとき、「奴隷」という語のもつあまりに強烈な生々しい印象を緩和したいという気持に押されて、われわれは普通「僕」という語を使う。しかし……
井筒俊彦(1990)『イスラーム生誕』中公文庫、137頁。多神に堕つ、か。
井戸『無戸籍の日本人』
その一方で「離婚」や「未婚」、または婚外での「性交渉」「妊娠」「出産」は、女性として「あるべき形」からの逸脱であり、社会を乱すものだから、絶対に認められないという古色蒼然たる意識。
井戸まさえ(2016)『無戸籍の日本人』集英社、365頁。772。
伊藤ほか『動物生態学』
……状況証拠はたくさんあるのだから、それが種間競争の作用であるか否かを判別するには、どのような理論的枠組みのもとで、どのような方法を取れば良いかを考えるのが科学としての筋道である。
伊藤嘉昭・山村則男・嶋田正和(1992)『動物生態学』蒼樹書房、292頁。好まし。
井原『家庭菜園ビックリ教室』
肥料のある所、肥料の塊りの所へ根が伸びてきて肥料を根の先端でナメるのがよいのだ。
井原豊(1994)『図解 家庭菜園ビックリ教室』農山漁村文化協会、35頁。岩木山麓にて。
今関『きのこ』
……マスタケに似るがナラやクリなどに生え、鮮黄色で赤味が少ないのがマスタケの基本種で アイカワタケ L. sulphureus (Fr.) Bond. et Sing. という。味はマスタケの方が良いようだ。
今関六也編・解説、水野仲彦ほか写真(1977)『野外ハンドブック・3 きのこ』山と渓谷社、164頁。いっとき秋田。
岩田『日本経済を学ぶ』
……こうしたデフレを予想する企業の生き残りをかけた努力が、経済全体の需要を減らし、GDPギャップを拡大させて、マクロ経済の悪化と長期経済停滞を招いたと考えられます。
岩田規久男(2005)『日本経済を学ぶ』ちくま新書、227頁。とばせた。
岩田『ヨーロッパ思想入門』
……応答は他者の自由の深淵から湧き上ってくるもので、私たちが外側から強制できることではない。……
岩田靖夫(2003)『ヨーロッパ思想入門』岩波ジュニア新書、128頁。潮流ふたつ。
岩淵編『悪文』
……知性よりも感性におぼれた書きぶり……
岩淵悦太郎編著(1984)『悪文(第3版)』日本評論社、187頁。水谷静夫「言葉を選ぶ」の文章にて。痛快。
上橋『隣のアボリジニ』
……大きな川に胸までつかりながら、川に溶け込むことも、岸に上ることもできずに、立ち往生をしているような不安定さが、そこにはあるからです。
上橋菜穂子(2010)『隣のアボリジニ――小さな町に暮らす先住民』ちくま文庫、214頁。たたみかける終章。
ヴェーバー『職業としての政治』
……官吏にとっては、自分の上級官庁が、(略)自分には間違っていると思われる命令に固執する場合、それを、命令者の責任において誠実かつ正確に(略)執行できることが名誉である。……
ヴェーバー、M(1980)『職業としての政治』岩波文庫(脇圭平訳)、41頁。「それにもかかわらず!」(106頁)。
宇沢『ケインズ「一般理論」を読む』
……したがって、これらの資金的準備を吸収するために年々膨大な額に上る新規投資が必要となってきたが、アメリカのように生産力の高い経済で、完全雇用の状態における膨大な貯蓄に見合うだけの投資機会を見出すことは不可能に近かった。……
宇沢弘文(1984)『ケインズ「一般理論」を読む』岩波書店、183-184頁。読みたくは。
海上『環境思想』
……ディープ・エコロジーの環境問題への対応は、病気の治療方法を示すのではなく、健全な肉体であれば病気にはならないが、健全な肉体とはいかなるものかを説明し、問題への対処は病気を生む肉体という土壌を改善すればいいと述べているようなものなのである。
海上知明(2005)『環境思想――歴史と体系』NTT出版、203頁。見渡す。
梅棹『知的生産の技術』
知的生産の技術のひとつの要点は、できるだけ障害物をとりのぞいてなめらかな水路をつくることによって、日常の知的活動にともなう情緒的乱流をとりのぞくことだといっていいだろう。……
梅棹忠夫(1969)『知的生産の技術』岩波新書、96頁。言い得て。
エマーソンほか『方法としてのフィールドノート』
……しかしながら、実際には、観察した出来事についての「自然な」あるいは「正確な」書き方などというものは存在しない。……
エマーソン、R.M./フレッツ、R.I./ショウ、L.L.(1998)『方法としてのフィールドノート――現地取材から物語作成まで』新曜社(佐藤郁哉・好井裕明・山田富秋訳)、30頁。有用。
大村ほか『『学説史』から始める経済学』
……一労働日における必要労働は4時間から2時間へと短縮されます。一労働日が8時間で変わらないのであれば、この短縮によって生み出された2時間分を、資本は新たに剰余労働時間に付け加えることができます。……
大村泉・宮川彰・大和田寛編著(2009)『『学説史』から始める経済学――剰余価値とは何か』八朔社、195頁。久保誠二郎の文章にて。そもそもか。
大牟羅『ものいわぬ農民』
……つまり日頃の生活の重みが体にしみこんでいて、それがふっと口をついて出たような言葉……
大牟羅良(1958)『ものいわぬ農民』岩波新書、119頁。ジャーナリズムへ。
大森『自治体行政学入門』
……型にはまった行動は、単に仕事の処理の円滑化を保障するだけでなく、自他共に予測可能な世界を、したがって心理的には安心の世界を形成する。……
大森彌(1987)『自治体行政学入門』良書普及会、190頁。少々過激な自治体激励論(48頁)。
小笠原ほか『秋田の野鳥百科』
……ツツドリ、カッコウ、ホトトギス、ジュウイチの4種だが、4種とも自分では巣造りはせず、他の野鳥の巣に卵を産み、自分でヒナを育てることもしない。
小笠原暠(文・写真)/泉祐一・佐藤磯男(写真)(1984)『秋田の野鳥百科』秋田魁新報社、69頁。魅せる写真。
小笠原ほか『秋田のけものたち』
……私達はオニギリを持ったまま、モモンガの着地した所に走り寄って見たが、もうモモンガの姿はなかった。それにしても見事な滑空であった。
小笠原暠(文・写真)/米田一彦(写真)(1985)『秋田のけものたち』秋田魁新報社、35頁。歯切れよい文章。
奥野『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』
そのように、禁忌に注意を払うことだけに専心するプナンの態度は、フィールドに入ってしばらくの間は、私にはどこかモノトーン的で、趣に欠けるように感じられた。なぜなら、そこには、人間を生かしてくれる自然の恵みである獲物に対する「感謝」の気持ちのようなものが欠けていたし……
奥野克巳(2018)『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』亜紀書房、234頁。13章!カウンターならんか。
小熊『単一民族神話の起源』
いっさいの差異を消滅させれば、差別もなくなる。この提言は、彼にしてみれば……
小熊英二(1995)『単一民族神話の起源――<日本人>の自画像の系譜』新曜社、171頁。囚われないでって。
カーソン『沈黙の春』
……発癌物質の波は、つぎからつぎへと……
カーソン、R(1992)『沈黙の春(改版)』新潮文庫(青樹簗一訳)、280頁。観点。
カートミル『人はなぜ殺すか』
……ほとんどの人は依然として、主義の一貫性よりもソーセージの味の方を高く評価している。
カートミル、M(1995)『人はなぜ殺すか――狩猟仮設と動物観の文明史』新曜社(内田亮子訳)、345頁。印象深いラスト。
貝塚『論語』
弁舌さわやか、表情たっぷり、むやみに腰が低いのは、左丘明が恥ずべきことと考えた。……
貝塚茂樹訳注(1973)『論語』中公文庫、141頁。ウィット。
梶ほか『野生動物管理のための狩猟学』
……担い手育成の重要性はどの県も認識していたが、事業として専門的捕獲技術者を育成する動きはなかった。狩猟者の激減と効果的な被害対策が求められている現状から、捕獲の担い手を育成する事業の実施が望まれる。
梶光一・伊吾田宏正・鈴木正嗣編著(2013)『野生動物管理のための狩猟学』朝倉書店、115頁。八代田千鶴の文章にて。
梶ほか『野生動物管理システム』
……これらの知見の蓄積から、被害防除では、農家を中心とした地域・集落の住民が一体となって主体的に取り組み、行政や農業普及指導センター、試験研究機関などがそれを支援する形態がもっとも効果的とされている。……
梶光一・土屋俊幸編著(2014)『野生動物管理システム』東京大学出版会、88頁。大橋春香「市町村レベル」の章にて。
梶ほか『野生動物の管理システム』
……しかし日本の市町村は、地元猟友会に依存して慣習的な方法によって有害鳥獣捕獲を実施してきた経緯があり、市町村が主体的に鳥獣管理の計画を立てて目標を設定し、管理を実行するという構造にはなっていない。……
梶光一・小池伸介編著(2015)『野生動物の管理システム――クマ・シカ・イノシシとの共存をめざして』講談社、205頁。小池伸介の文章にて。
嘉田『生活世界の環境学』
……人びとが建前として口にすることと行動とのギャップをどのように埋めたら……
嘉田由紀子(1995)『生活世界の環境学――琵琶湖からのメッセージ』農山漁村文化協会、77頁。地域住民へ。
加藤『現代倫理学入門』
……他人に危害や迷惑をかけないなら何をしてもいいというのが、自由主義の中心にある考え方である。ここには積極的に何をすべきかと言うことに、一言も触れまいとする覚悟がある。
加藤尚武(1997)『現代倫理学入門』講談社学術文庫、187頁。かっけぇ。
加藤編『環境と倫理』
……蚊を殺したり、木を切ったり、自分の庭の芝生を刈るといった、一見するとどうということもない問題(非人間中心主義に対しては、必ずこういう場合はどうなんだという冷笑的な意見が出てくる)に頭を悩ます必要がなくなるのである。……
加藤尚武編(1998)『環境と倫理――自然と人間の共生を求めて』有斐閣アルマ、139頁。谷本光男の文章にて。比べちゃうね。
金森ほか『日本経済読本』
……小泉政権は、りそな銀行への公的資金の注入に加え、二○○二年に「金融再生プログラム」を策定し、目標通り三年間で主要行の不良債権比率を半減させ、○五年には金融システムは正常化に向かう。……
金森久雄・大守隆編著(2013)『日本経済読本(第19版)』東洋経済新報社、61頁。神田玲子の文章にて。6章がすきです。
金子『市場』
……だが、このような「強い個人の仮定」は絶えず現実に裏切られてゆく。……
金子勝(1999)『市場』岩波書店、7頁。思考のフロンティア。
神山「鳥獣保護法改正の論点整理」
神山智美(2014)「鳥獣保護法改正の論点整理――法律名に「管理」が加わることに関する法学的な一考察」『富山大学紀要.富大経済論集』60巻2号、277-320頁。法学へ偏りか。
ガルブレイス『ゆたかな社会』
……ゆたかな社会は同情的である必要はないが、冷酷さを正当化すべき高尚な哲学的理由もなくなっている……
ガルブレイス、J.K.(1990)『ゆたかな社会(第4版)』岩波書店(鈴木哲太郎訳)、386頁。新しい階級、ね。
川上『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』
……彼は植物学者だが、ヤシガニを見つけてテンションが上がり、実は動物学者になりたかったと無用なカミングアウトを始める。
川上和人(2020)『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』新潮文庫、74頁。饒舌で誠。
カント『道徳形而上学原論』
……実に行為の道徳的価値は、意志の〔規定〕原理のなか以外にはどこにも見出され得ない、さればこそこの価値は、行為によって実現され得るところの目的にはいささかもかかわりがないのである。……
カント(1976)『道徳形而上学原論(改版)』岩波文庫(篠田英雄訳)、37頁。しっくりこないのね。
岸ほか『質的社会調査の方法』
こうした他者理解をめぐる議論に対する私なりの答えは、「他者」ではなく「他者の対峙する世界」を捉えるというものです。……
岸政彦・石岡丈昇・丸山里美(2016)『質的社会調査の方法――他者の合理性の理解社会学』有斐閣、131頁。読みやすく。
北村『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』
女が主体性やポジティブな性欲を持って自分の肉体で自己表現するのと、主体性を剝ぎ取られて鑑賞の対象にされることの間には同じエロでも大きな差があります。……
北村紗衣(2019)『お砂糖とスパイスと爆発的な何か――不真面目な批評家によるフェミニスト批評入門』書肆侃侃房、143頁。とっつきやすく。
鬼頭『自然保護を問いなおす』
……近代が、自然破壊と同時に自然保護という概念も生み出したと言ったのは、まさに、両極の二種類の「切り身」の関係が……
鬼頭秀一(1996)『自然保護を問いなおす――環境倫理とネットワーク』ちくま新書、131頁。とかれる事態。
九鬼『「いき」の構造』
……魂を打込んだ真心が幾度か無惨に裏切られ、悩みに悩みを嘗めて鍛えられた心がいつわりやすい目的に目をくれなくなるのである。……
九鬼周造(1979)『「いき」の構造 他二篇』岩波文庫、25頁。解説にうなずき。
九鬼ほか『獣害対策の設計・計画手法』
以上のことから集団で獣害対策を実施する場合は、まず能動派の農家がまとまって対策を開始し、その後受動派の農家を巻き込んでいくような進め方が穏当で、その際には上にあげた農家特性が集団化の可否を判断する手がかりになる。……
九鬼康彰・武山絵美(2014)『獣害対策の設計・計画手法――人と野生動物の共生を目指して』農林統計出版、34頁。専門マウント。
九鬼ほか「獣害及びその対策に関する研究動向と展望」
九鬼康彰・武山絵美・岸岡智也(2014)「獣害及びその対策に関する研究動向と展望」『農村計画学会誌』33巻3号、362-368頁。有用か。
クラカワー『荒野へ』
……だが、彼の本質はつかみどころがなくて、曖昧で、やはりわかりにくかった。皆しだいに言葉すくなになり、会話は弾まなくなっていく。……
クラカワー、J(2007)『荒野へ』集英社文庫(佐宗鈴夫訳)、296頁。書き手に惹かれ。
クローバー『イシ』
……ウォーバートンはかつてこんなに教え易い、従順で好奇心にあふれた助手を持ったことはなかった。……
クローバー、T(1991)『イシ――北米最後の野生インディアン』岩波書店(行方昭夫訳)、227頁。快活な忍耐心(343頁)。
小泉『タイポグラフィの読み方』
これを音楽にたとえれば、ひとつの丸を画面に置くことは、太鼓をドンと叩いたことになり、そして線を引くことは、そのあとにシンバルを打ちこむことに似ています。……
小泉均(2000)『新デザインガイド タイポグラフィの読み方』美術出版社、22頁。語り口やわらかく。
小河原『読み書きの技法』
……前のパラグラフ、あるいは、後ろのパラグラフとあまりにも方向が逸れるようなパラグラフを書くことは、よほど筆力に自信でもないかぎり、避けるべきである。……
小河原誠(1996)『読み書きの技法』ちくま新書、71頁。段落!
コロミーナほか『我々は人間なのか?』
……これほどまでになめらかさを求める人間とは一体何なのだろうか?……
コロミーナ、B/ウィグリー、M(2017)『我々は人間なのか?――デザインと人間をめぐる考古学的覚書き』ビー・エヌ・エヌ新社(牧尾晴喜訳)、101頁。新鮮。
権丈『年金、民主主義、経済学』
税による貧困救済が、自助を基本とする市民社会にあってはどうしても扶助原理から抜け出せないできた状態のなかで、税財源の救貧政策とは根本的に異なる性質を持つ政策技術として社会保険が誕生することになります……。
権丈善一(2015)『年金、民主主義、経済学――再分配政策の政治経済学Ⅶ』、235頁。口語。
齋藤『公共性』
……「見棄てられた境遇」とは、他者から見棄てられることだけでなく、自分自身――「内的対話」のパートナー――からも見棄てられることでもあるとアーレントがいうのは、そのためである。
齋藤純一(2000)『公共性』岩波書店、26頁。思考のフロンティア。
佐々『紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている』
出版業界が8号を待っている
佐々涼子(2017)『紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている――再生・日本製紙石巻工場』ハヤカワ・ノンフィクション文庫、158頁。つなぎあわさり。
サックス『レナードの朝』
……なにしろ私は、自分に与えられた人生の領分をつき破ってしまったのですから。……
サックス、O(1993)『レナードの朝』晶文社(石館康平・石館宇夫訳)、318頁。でも愛。
佐藤『フィールドワークの技法』
……そして、この本では、問題設定、データ収集、データ分析、民族誌の執筆という四つの作業を同時進行的に進めていき、問題と仮設を徐々に構造化していくだけでなく、民族誌自体も次第に完成させていくアプローチを指して漸次構造化法と呼ぶことにしたいと思います。
佐藤郁哉(2002)『フィールドワークの技法――問いを育てる、仮説をきたえる』新曜社、295頁。有用。
佐藤『フィールドワーク』
……もしかしたら、まったく見当違いの「別の何か」についての数値を、コンスタントにはじき出しているだけかもしれないのです。
佐藤郁哉(2006)『フィールドワーク――書を持って街へ出よう(増補版)』新曜社、135頁。ヒント。
佐藤『憲法』
……したがって、いたずらに厳格な党規律によって議員の議会における行動を拘束する政党は、憲法になじみにくい存在といえよう。……
佐藤幸治(1995)『憲法(第三版)』青林書院、141-142頁。緊張はらむ。
佐藤「環境問題と知のガバナンス」
佐藤仁(2009)「環境問題と知のガバナンス――経験の無力化と暗黙知の回復」『環境社会学研究』15巻、39-53頁。学究的か。
佐藤『歴史学』
……市民的公共性の夢に多くの知識人が酔っていた。
佐藤卓己(2009)『ヒューマニティーズ 歴史学』岩波書店、55頁。醍醐味。
沢木『危機の宰相』
だが、私は、実際に下村治に会うまで、「時の権力者に媚を売った御用エコノミスト」というような頭でっかちの通念を鵜呑みにしていたかもしれない。……
沢木耕太郎(2008)『危機の宰相』文春文庫、60頁。功。
澤田『論文の書き方』
……起承転結は、詩文の法則としては立派に役を果すでしょうが、これを論文に応用してもらっては困ります。
澤田昭夫(1977)『論文の書き方』講談社学術文庫、104頁。理系か。
サンデル『これからの「正義」の話をしよう』
……道徳的行為者として自由で独立した自己であり、従前の道徳的束縛から解き放たれ、みずからの目的をみずから選ぶことができるという前提……
サンデル、M.J.(2010)『これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学』早川書房(鬼澤忍訳)、276頁。旅のよう。
司馬『空海の風景』
……最澄よ、あなたに優劣を区別できるだけの能力があるか、という野太い反問が、受けとりようによっては、行間の虚空からひびいてくるようである。
司馬遼太郎(1978)『空海の風景(上)』『(下)』中公文庫、『下』の288頁。小説だから。
司馬『この国のかたち』
木戸が蔵六を最初に見たのは、江戸の小塚原で、蔵六が刑死人の解剖をしていたときだそうで、その腑分けのたしかさと、慎重さ、しかも動作に確信の裏付けがあって、むろん多弁ではない人柄に奇妙さを感じたのだそうです。……
司馬遼太郎(1993,93,95,97,99,00)『この国のかたち 一』『二』『三』『四』『五』『六』文春文庫、『五』の255-256頁。尾道にて。
清水『論文の書き方』
……例外なく、現実の所与の大海に浸たり、これに溺れている。百三十年といっても、同じ徳川時代であるから、とも言えようが、精神が現実の所与を突き放すというか、現実の所与を突き抜けるというか、とにかく、抽象という乾いた世界へ向って冒険を企てていない。……
清水幾太郎(1959)『論文の書き方』岩波新書、163頁。というか知的に作文。
下村『経済大国日本の選択』
……今日までの急速な経済の成長をふり返ってみて、きわめて特徴的なことは、近代的な工業が非常な勢いで拡充発展してきたということである。……機械を使うということは、一つの単純化した表現ではあるが、要するに、われわれが自分の手だけでやるよりも、もっと能率のいい、あるいはもっと精度の高い仕事を、機械を使うことによって、あるいは機械を支配することによって、実現できるということであり、その速度がきわめて急速であったというのが、今日までの日本の工業発展の姿だと思う。
 したがって……
下村治(1971)『経済大国日本の選択』東洋経済新報社、388頁。The 経済成長。
シュヴェーグラー『西洋哲学史』
……かれらには、神を物質からきりはなすのは、世界に不当な独立性をあたえることになると思われた。……
シュヴェーグラー(1958)『西洋哲学史 上巻(改版)』『下巻』岩波文庫(谷川徹三・松村一人訳)、220頁。まなざしに惚れ。
シュムペーター『経済学史』
……彼は自分の具体的目標にとっては測り難い価値をもちながらも、彼の取り扱った問題群の一つを深く掘り下げようとする時には忽ち失われざるをえないような普遍性を持っていた。……
シュムペーター(1980)『経済学史――学説ならびに方法の諸段階』岩波文庫(中山伊知郎・東畑精一訳)、114頁。広くて洗練。
シュレーダー編『環境の倫理』
……われわれには動物を虐待しないようにする責務がある。しかし、この責務は、われわれの振る舞いから影響を受ける存在にその責務に対応した権利をもたらす性質のものではないのであって、この点は看過されてはならないのである。
シュレーダー、F 編著(1993)『環境の倫理 上』『下』晃洋書房(京都生命倫理研究会訳)、『上』の220頁。マイケル・A・フォックスの文章にて。両論併記、当時の空気。
ショウペンハウエル『読書について』
……しかし足どりも軽い完全な歩行には杖は無用であり、完璧な思索はペンをかりずにはかどる。……
ショウペンハウエル(1983)『読書について 他2篇(改版)』岩波文庫(斎藤忍随訳)、39頁。思想もて覚悟して。
ショーロホフ『静かなドン』
かもは頸をのばし、このつれない大地をやっと臨終のきわに抱くことができたというように、翼をひろげて横たわっていた。……
ショーロホフ(1972)『静かなドン1 世界文学全集24巻(13版)』『2 25巻(12版)』河出書房新社(横田瑞穂訳)、『2』の254-255頁。「存在の理法」(桑原武夫 解説)。
シラー『美と藝術の理論』
――しかし或る性格・或る行爲は、もし、それらを有つてゐる人間の感性を法則の抑壓の下において示すならば、若しくは、觀る人の感性に抑壓を興へるならば、それらは美はしくはない。……
シラー(1936)『美と藝術の理論――カリアス書簡』岩波文庫(草薙正夫訳)、76頁。休学の甲斐。
シンガー『実践の倫理』
……しかしながら、我々の注意を自己意識のある存在に向ける場合には、幸福の量という非人格的なもの以上のものが懸かっているのである。……
シンガー、P(1991)『実践の倫理』昭和堂(山内友三郎・塚崎智 監訳)、137頁。題に恥じなーい。
新藤『行政ってなんだろう』
この「法律による行政」にたいする無理解あるいは誤解が、行政権限の制限のない増殖と官庁の社会の変化への「柔軟」な対応を可能としたのです。とはいえ……
新藤宗幸(1998)『行政ってなんだろう』岩波ジュニア新書、88頁。行政学入口に?
神野ほか『「福祉政府」への提言』
……この児童手当の趣旨は、親にたいする出産奨励でも育児支援でもない。ひとつには、国家が児童労働を禁止し義務教育制度をとって児童の稼働機会を閉ざしていることについて、児童にたいして補償するものである。……
神野直彦・金子勝編著(1999)『「福祉政府」への提言――社会保障の新体系を構想する』岩波書店、215頁。大沢真理の文章にて。「制度的表現として」(同頁)。
神野『財政のしくみがわかる本』
……私たちが財政で配るのか、市場で配るのかは、お金持ちであろうと貧乏な人であろうと必要に応じて配らなければいけない財やサービスだと社会が決意するのか、あるいは貧しい人々にはゼロでもいい財やサービスだと決意するのか、ということなのです。
神野直彦(2007)『財政のしくみがわかる本』岩波ジュニア新書、19頁。前はわからんかったけど。
神野『財政学』
……市場社会とは人間を所有の対象とせずに、人間を所有の主体とすることによって、人間を解放した社会である。……
神野直彦(2021)『財政学(第3版)』有斐閣、165頁。鼓舞され。
末弘『法学入門』
……これというのも判決の結論だけを形式的にみてそれを判例なりと思い込むために起こる誤謬にほかならない……。
末広厳太郎(1980)『法学入門(第2版)』日本評論社、140頁。問答式。
瀬戸内『ゆきてかえらぬ』
……自分を汚していけばいくほど、ひこ乃の清純さに対して、自分の恋は報われる資格を失い、成立し難くなるのだと思う嗜虐心で、われとわが身を傷つけ……
瀬戸内晴美(1978)『ゆきてかえらぬ』文春文庫、132頁。肖像画家の技術(秋山駿 解説より)。
ソンタグ『隠喩としての病い エイズとその隠喩』
……「他者」の病気を「自分たちのもの」と認めることによって、絶大な力をもつ少数者を懐柔しようとする欲望……
ソンタグ、S(1992)『隠喩としての病い エイズとその隠喩(新版)』みすず書房(富山太佳夫訳)、224-225頁。vs 病は気から。
田尾『行政サービスの組織と管理』
サービス組織に、利他的で非営利的な特徴を重ね合わせ、それをプロフェッショナルな権威によって強化すれば、自治体は、あらゆる対立しあい競合しあう利害関係を超越した立場をとることができる。……
田尾雅夫(1990)『行政サービスの組織と管理――地方自治体における理論と実際』木鐸社、131頁。「管理者」メイン。
髙橋「ストリートレベル官僚制論の見直し」
髙橋克紀(2014)「ストリートレベル官僚制論の見直し」『姫路法学』55巻、33-55頁。圧倒。
高端ほか『福祉財政』
……そのため、当面は、地方自治体における自主性や裁量の拡大より、むしろ諸給付・諸事業の着実な展開を重視して、個別の特定補助金により財源を担保するという考え方もあろう。しかし……
高端正幸・伊集守直編著(2018)『福祉財政 福祉+α⑪』ミネルヴァ書房、133頁。11章がすきです。
瀧本『おとな性教育』
生理周期が安定している人でも、風邪やストレスなどのちょっとした体調の変化で周期がずれるのはよくあること。
瀧本いち華(2023)『人に言えない男女の悩みをすべて解決する おとな性教育』KADOKAWA、177頁。9倍の世に。
田口『マタギ』
……昨日までの狩りの日々の登り詰めていくような緊張感……
田口洋美(1994)『マタギ――森と狩人の記録』慶友社、315頁。歩く!
田口『越後三面山人記』
でもなー、いつかは、遅かれ早かれ、ここは無くなる部落だ。そう思わねぇかね。
田口洋美(2001)『越後三面山人記――マタギの自然観に習う』農山漁村文化協会、288頁。泣けます。
田口『クマ問題を考える』
……いなくするための駆除ではなく、適度な規模でいつづけて貰うための駆除なのであるから資源性の保持ということであり、極めて狩猟の論理に近い考え方になる。……
田口洋美(2017)『クマ問題を考える――野生動物生息拡大期のリテラシー』ヤマケイ新書、177頁。試み。
武田『「繊細さん」の本』
そこで私がおすすめしているのは、重要なものをひとつだけ選ぶこと。すべてに順番をつけなくていいから、絶対に今日やらなければならない大切な仕事を、ひとつだけ選びます。……
武田友紀(2018)『「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本』飛鳥新社、165頁。傷ついたら。
竹村『フェミニズム』
……社会的なお膳立てが整っている男と比べて、女は人生のさまざまな局面で抵抗と摩擦を、自己の外面に対してのみならず、自己の内面においても経験しなければならない。
竹村和子(2000)『フェミニズム』岩波書店、70頁。思考のフロンティア。
竹村「清家雪子『月に吠えらんねえ』を読むこと」
竹村葉月(2022)「清家雪子『月に吠えらんねえ』を読むこと――連載終了後の視点から」富山大学人文学部日本文学ゼミ編『富大比較文学(第二期 第五集)』52-74頁。ともに。
谷編『ライフ・ヒストリーを学ぶ人のために』
……ときには身を隠すようにして生きてこざるをえなかった彼女たちが、その眼差しを跳ね返す原動力として、心に、ノスタルジアとしての日本を想い、日本人としての自意識を強くもったことは……
谷富夫編著(1996)『ライフ・ヒストリーを学ぶ人のために』世界思想社、84頁。山本かほりの文章にて。お得感。
千葉『勉強の哲学』
……ですから、比較をしぶとく続け、考えを仮固定で保つ、という勉強の条件から言って、現場的な知識には注意する必要があります。……
千葉雅也(2017)『勉強の哲学――来たるべきバカのために』文藝春秋、190頁。ノれました。
チョ『82年生まれ、キム・ジヨン』
……携帯では主に業務関連のメールやメッセージをやりとりし、ついでにネットニュースを見たりしていたが、誓ってゲームやチャットをしていたわけではない。……
チョ・ナムジュ(2018)『82年生まれ、キム・ジヨン』筑摩書房(斎藤真理子訳)、163-164頁。「リーダブルな文体」(186頁)。
塚本『生類をめぐる政治』
農作業だけにとどまらない。総じてひとの生涯が、野鳥獣のそれと交錯しあうような感覚もあった。……
塚本学(1983)『生類をめぐる政治――元禄のフォークロア』平凡社、258頁。すてき。
デカルト『方法序説・情念論』
……彼が妻を正しいしかたで愛しておらぬ、というのは、もし彼が妻に対して真の愛をもっているのならば、妻に不信をいだくという気持など起こらぬはずであり、彼の愛しているのはもともと彼女自身ではなくて、彼女を独占することのうちにありとみずから想像するところの善であるからである。……
デカルト(1974)『方法序説・情念論』中公文庫(野田又夫訳)、226頁。疑うことは、極たらん?
ドーキンス『利己的な遺伝子』
……配偶者を棄てて別の雌を探してもっと遺伝子を増やしたいという誘惑にかられても、そうするにはもう一頭竜を打ちとってこなければならないのだと考えたら、雄は、きっと思いとどまるに違いない。……
ドーキンス、R(1991)『利己的な遺伝子』紀伊國屋書店(日高敏隆・岸由二・羽田節子・垂水雄二訳)、245頁。gene目線。
常田「カモシカ保護管理の四半世紀」
常田邦彦(2007)「カモシカ保護管理の四半世紀――文化財行政と鳥獣行政」『哺乳類化学』47巻1号、139-142頁。まとまってます。
読書猿『独学大全』
実を言えば、志の強さは、それを立てた瞬間にではなく、自身の行為や思考を絶えず志に結び直した、その繰り返しの中に生じる。
読書猿(2020)『独学大全――絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法』ダイヤモンド社、67頁。映え。
飛田『財政の自治』
三位一体改革は切り口によって評価はそれぞれ異なるが、総じて見るとやはり、国主導の財政再建路線の潮流のなかに地方財政改革が巻き込まれていったということができる。
飛田博史(2013)『財政の自治』公人社、121頁。クリアな説明。
豊田『著作権と編集者・出版者』
©表示を適切に行えば「権利」の登録を要する国(方式主義国)で、登録などせずに自動的に、ベルヌ条約国・日本(無方式主義国)なみに、著作権が認められる。
豊田きいち(2004)『著作権と編集者・出版者』日本エディタースクール出版部、171頁。きっぱり。
豊田『編集者の著作権基礎知識』
……「引用」らしく見えて「使用」が多い。……
豊田きいち(2012)『編集者の著作権基礎知識』太田出版、176頁。わかりやすく。
鳥越編『環境問題の社会理論』
……「人の心」の理解に関して、「不能」であるという過激な出発点をニーダムは、私たちに示してくれた。……
鳥越皓之編著(1989)『環境問題の社会理論――生活環境主義の立場から』御茶の水書房、102頁。松田素ニの文章にて。ピンピンキリ。